2015年04月16日

2015.4.16 大森靖子全国ツアー 爆裂!ナナちゃんとイくラブラブ洗脳ツアー in umeda AKASO

 初めて大森靖子を見たのは2年前、お台場のTOKYO IDOL FESTIVALになるでしょうか。雷が鳴る大雨の中で緊急避難的に入ったZepp Tokyo、あやまんJAPANのステージの後にギター1本で歌っていた姿に衝撃を受けました。ちなみにYoutubeにその時の動画があるので興味ある人は是非見て頂ければと思います。エイベックスからメジャーデビューしたのが昨年の9月、その夏辺りから全国各地のロックフェスに出演するたび大きな爪あとを残してきた彼女。12月に発売されたアルバム『洗脳』をひっさげての全国ワンマンツアー大阪公演に満を持して参戦、そのレポを書いていきます。

洗脳 (CD+DVD) (TypeA) - 大森靖子
洗脳 (CD+DVD) (TypeA) - 大森靖子

大森靖子写真集 変態少女 -
大森靖子写真集 変態少女 -

 前回PASSPO☆のワンマンフライトで行って以来umeda AKASOは1年ぶり。相変わらず周りの風景は混沌としていてアイドルのライブをする風景としては酷いものがありますが、これが彼女のライブだとすごくしっくりくるのは気のせいでしょうか。ストリップ劇場や倉庫まで回るという大変個性的なツアースケジュールなんですが大阪公演はライブハウスの中でも比較的大きい700ほどのキャパを持つこの会場、ですが本公演は見事にSOLD OUTでした。来年にはZeppかなんばHatch辺りでの開催も現実味を帯びてきそうな人の多さ、オーディエンスの内訳は意外とこれといった傾向なく。比較的若い女性もいればアラフォー辺りの男性もいて、意外と20代男子は多くなかったような気もしました。ただ見る限りここに来る女性はやはり普通のありふれた感じとは違う印象もありました。そして当然ながら家族連れっぽい方は一組もいなかったです。カップルは勿論いましたが。

 オシャレな洋楽が流れる開演前のSEになぜかglobeの「DEPARTURES」が流れたところで舞台暗転、本番スタート。これまで一緒にバックバンドを務めていたTHEピンクトカレフは解散して今回はメンバーが変わっているようです。ドラムはなんと凛として時雨のピエール中野でした。冒頭のセリフの後に最初に演奏されたのは「絶対絶望絶好調」。いきなり前方上手側ではモッシュが巻き起こります。「きゅるきゅる」「イミテーションガール」とアルバム『洗脳』収録のテンション高いステージをまずは立て続けに。

 「ノスタルジックJ-pop」は聴き入るステージ。これも『洗脳』からの曲ですが彼女の歌い方や仕草は良い意味で相変わらず。そしてギターを持ち始めて「あまい」「エンドレスダンス」。バンド演奏でも細かいドラムやキーボードの音で聴かせます。2曲聴かせる楽曲が続いた後はまるで斉藤和義「歩いて帰ろう」のようなイントロで始まる「子供じゃないもん17」。こうあらためて聴くとメジャーレーベルに移籍して多くの人に届けるという彼女の意識もはっきり分かるというものです。そこに”大好き大好き大好き!”と叫ぶセリフを入れるところにアイデンティティを感じる部分もあるわけですが。インディーズ期からの名曲「君と映画」、そして「おまけ」と9曲披露して退場、バンド演奏で繋ぐ(という言葉が不適切なほど素晴らしい演奏でしたが)間に衣装を替えて再び登場、その代わりにバンドメンバーが一旦はけてステージ上には彼女一人になります。

 「PINK」「夏果て」とギター弾き語り。バンド演奏なしだと彼女の濃い表現力がさらに濃縮されて、原液のままで出されているような。「デートはやめよう」ではコール&レスポンス。その内容は”エロいことをしよう”。かなりの合唱っぷりでした。

 12曲披露してようやく初MC。大阪の人はチャリが好きという特に間違いのない偏見から中高生時代のエピソードに。ロココ(愛媛県民なら分かるそうで)の自転車に変えたくて、購入後に乗っていた自転車を捨てたものの誰かが拾ってくれて自分より大事に使ってくれた、でも盗難届が出されてそのまま自分に戻ってきて親に怒られたという内容。オチがあるようなないような話に”モノは大切にしないといけないですね”と締めた後かなり唐突に「hayatochiri」弾き語り。かわいく話すMCとは全然違う雰囲気なんですが歌い終わってすぐ”で、その続きなんだけどさ〜”と喋り始める落差。これは他のアーティストのライブではまず味わえない個性だと感じました。その後子どもができたら強くなるよねという内容のMCを経て「呪いは水色」。弾き語りの間にバンドメンバーが入場してそのまま演奏が始まるという演出。これも他ではあまり見ることの出来ないタイプのステージでした。

 「少女3号」「あたし天使の堪忍袋」、新曲「春の公園」を経て「焼肉デート」。後半に入って最高潮になるテンションは「ミッドナイト清純異性交遊」で大爆発します。モッシュの嵐、リフトまで発生します。そして大森靖子自身もオーディエンスの上に乗っての絶唱。一斉に差し出されるオーディエンスの手に沸き起こるクラップ、そして”異性交遊!”のコール。この楽曲自体凄まじいエピソード満載の傑作であることも含めて、個人的には年に数回沸き起こるかどうかの感動を憶えました。さらに繰り出されるのは「新宿」。アルバム『トカレフ』ではボカされた冒頭の部分もしっかり大合唱。これネタにされた本人には耳に入っているんでしょうか。

 ”音楽は魔法ではない”というフレーズが強く耳に残る「音楽を捨てよ、そして音楽へ」がラストナンバー。ただその前のシーンが限りなく魔法に近かったので余計に色々なことを思わせる場面になりました。マイクスタンドを客席に向けて退場。1分ほどバンドがアウトロ演奏した後でアンコールの掛け声。ほとんど待つことなく1人何も持たずに登場した彼女が最後に歌うのは「さようなら」。もはや楽器も持たず完全アカペラで、しかも時折マイクからも離れて肉声で。2年前に初めて見た時と同様非常に衝撃的な終わり方でした。歌というよりはメロディーをつけた挨拶といった方が適当なのかもしれません。


 彼女がとてつもなく凄いライブをやる天才であることは既に何度か見たフェスで分かってはいましたが、こうあらためてワンマンで見ると壮観ですね。今更ながら完全にオンリーワンの領域に達しているように思いました。多少見慣れたこともあって少しずつ見た時の衝撃は和らいできましたが、その分見るごとに彼女の世界の深さを感じずにはいられませんでした。時折叫ぶように歌う歌い方や自由に動き回る姿は本能半分・意識的な部分半分といったところでしょうか。よく見るとすごくバランスが取れているように見えます。したがって歌唱力といいますか歌い手が持つ声の力はとんでもないものになります。マイク無しでも半端ない声量がありますし、また早口で歌う部分が多々ある割にはかなり聴き取れます。勿論こういった歌詞なので必然的にそれを聴かせる部分は重要になりますがそれを考えてもとんでもないパフォーマンスの高さ。そして楽曲をよく聴き比べると案外やっていることの範囲も広いんですよね。特に『洗脳』収録曲で彼女の世界が大きく広げたことを今回の公演で特に感じた部分になります。

 ライブを重ねるたびにオーディエンスを増やすのは必然で、そしてメジャーレーベル所属になったことでメディア等で知名度を上げる機会も以前より相当多くなります。さすがにホールツアーで家族揃って…という想像はしにくい部分もありますが来年か再来年辺りZeppくらいまでは軽く埋めそうですね。個人的には日本武道館完全弾き語りとかやって欲しいです。ありえない空間になること確実なので。おそらく彼女の単独公演にはまた足を運ぶことになります。ただ個人的に今回三朝ラッキーホール公演を狙ったものの全く入手できる気配なく終わりました。今後それくらいの小さな会場でライブする機会が限りなく低くなりそうなのが唯一残念な部分でもあります。

トカレフ - 大森靖子&THEピンクトカレフ
トカレフ - 大森靖子&THEピンクトカレフ

魔法が使えないなら死にたい - 大森靖子
魔法が使えないなら死にたい - 大森靖子

posted by Kersee at 19:00| Comment(0) | ワンマンライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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