2015年07月11日

2015.7.11 aiko Love Like Rock vol.7 in Zepp Namba

 aikoのライブツアーは大きく分けて2種類ありまして、1つは通常公演と言えるLove Like Popツアー。これは1998年の江坂ブーミンホール(現・ESAKA MUSE)公演が最初で、昨年のホールツアーで17回を数えます。早い時期にブレイクしたので2000年後半以降はホール公演(追加はアリーナ)が前提、というわけでライブハウス中心に周るLove Like Rockツアーも不定期に開催されています。2002年が最初で今年で7回目。大阪城ホール公演は平日でもチケットがSOLD OUTするレベル(キャパ16000)なので、Zepp Nambaともなるとなかなかチケットは簡単に取れないはずなのですが(整理番号は2000まで)キョードー大阪のメール会員にて申し込んだところ意外とあっさり確保できました。もっともそのメールでの申し込みは1日だけ応募できて、更に応募期間直前に配信されるので余程しっかりチェックできないと応募さえままならない形ではあるのですが。

 個人的に実は公演直前にちょっとしたハプニングがあって、もしかすると足を運べない可能性も出てきましたが何とか見に行くことができました。しかも整理番号がかなり後ろの割に、係員の下手側前方が空いてますという案内にしたがって足を運ぶと意外とスンナリ前の方で見ることができたり。というわけで色々個人的に幸運が重なった形になった今回のライブ、早速レポしていきます。なおセットリストはライブ終演後に毎回解禁されていて、一応今回のツアーでは2パターンあるみたいですがまだ今ツアー見に行ってない人はあらためてネタバレ注意してください。

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 開演時間から10分ほど押して開始のアナウンス、そして15分ほど押して会場暗転。ステージ上では赤い幕が下がった状態で、それをスクリーンとして映像が映し出されます。照明の使い方が最初からなかなかに凝っています。幕が一気に降りて登場するaikoとバンドメンバー。まず最初に演奏されたのが「舌打ち」、続けて「ライン」。最初からカップリング曲(2014年シングル「君の隣」収録)、アルバム曲(2003年『暁のラブレター』収録)でえらくコアです。バックでは映像が作られていて、「舌打ち」では歌詞が凝った形で映し出される内容。比較的直近の曲「舌打ち」はともかく「ライン」はアルバムを聴いた時でも個人的にあまり気に留めなかった楽曲で、少なくとも近年のライブでは演奏されていません。もしかするとホントに10年ぶりくらいの選曲かもしれないですね。そして次に演奏されたのは「ボーイフレンド」、これは定番中の定番。15年も前の曲になってしまいましたが、歌声に艶が出た以外は当時と全く変わりなし。つまり言うと進化しているということです。ステージはメインの舞台だけでなく、真ん中付近に小島とそこへ向かう通路もセッティングされています。というわけで後ろや2階席のオーディエンスにも優しい設計、そしてフロントエリア真ん中付近の人にとってはものすごく近い距離で生のaikoを見ることができるわけです。半年くらい前に見た時は大阪城ホールの立見席だったので、同じ立見でもえらい違いだなぁと思いましたが。相変わらず縦横無尽に走り回りながら歌いまくり序盤から飛ばします。次に演奏される「milk」も2009年のシングル曲、アップテンポでおおいに盛り上がりました。

 4曲終わって最初のMC。「milk」は舞台で転んで尻餅をつき、公演後救急病院直行で車椅子を経験したので因縁の曲になってしまったとのことでした(後で調べるとついこの間、6月20日Zepp Tokyoでの出来事だったそうです)。かなりのハプニングだったのですが演奏は止めず、その時はオードリー春日ばりに?立ちながら歌ったとのこと。他にも15年やってきて本当にライブで色々なことがあったという内容のMC。過去には紫色のスーツを着た一般客が勝手にステージに上がってきてえらいことになったこともあるそうです。そしてこのセクションだけに限らず、MCでは”暑い”を連発しておりました。あまりにも暑いので極力MCを伸ばして、冷房をマックスにしてとリクエストするaikoのオーディエンスへの配慮が素晴らしかったです。なおこの日の衣装は白い衣装を羽織っていて下はスカート。屈む時に中身が見えそうになっていましたが、見えてはいけないパンツの上に見えても良いパンツを履いてるので問題ないとのこと。なぜか”何色ー?”との声が女性から挙がっていました。さすがにその声に対してはスルーしていましたが、方々から飛んでくるコールには極力応えていました。そのコールから話を広げたMCは今回も一度や二度ではありませんでした。

 今年40やで、との話に驚嘆の声が湧き上がる観客席。もっともその後は各所で27ないし25と年齢を誤魔化していましたが。というわけで長くやってきたから出来た曲ですとの前フリのもと「透明ドロップ」。昨年のアルバム『泡になったような愛だった』収録曲ですね。2005年のアルバム『夢の中のまっすぐな道』収録の「エナジー」、ここまでアップテンポが続きましたが次はバラードの「Yellow」。2010年アルバム『BABY』収録曲。そして次もまた久方ぶりに聴いた「ボブ」。初出は『小さな丸い好日』、16年も前の作品です。今ツアーはアルバム発売直後ではないということもあってか、選曲の自由度がかなり高かったですね。これもまたベテランの成せる業でしょうか。直近アルバム収録曲の「サイダー」を経て再びMC。動物の話。なぜか今日のオーディエンスはハリネズミを飼ってる方がお互い近くに2名いたそうで、”今すぐLINE交換し!”と話すaiko。ちなみに彼女は動物好き、これは父の影響らしく実家では鳥を8匹も飼っていたことがあったそうです。

 ペットの餌で冷蔵庫に保管しないといけないものがあったそうで(詳しくは忘れましたが)、そんなものも冷やしていたという前フリのもと演奏されたのは「深海冷蔵庫」。2006年のアルバム『彼女』収録曲。しっとり聴かせるバラード。そして再びMC。オーディエンスの熱気と密度で会場は大変暑いですが、ピンスポットが当たっているaikoは当然それより暑い状態。靴下がずり落ちて直すこと2度、そして白い衣装には汗の形がベットリで前髪も凄いことになっています。衣装の汗はV字からU字、そして終盤ではM字にまでなっているとの報告でした。また今回のオーディエンスは実に自由にコールを浴びせます。北新地に行った話をしようとするaikoですが全く関係ない話題をコールする客もいたり。もっともそれで話が途切れたのでそこからコールした題材の話題にする辺りが流石といったところですが。アルバム曲ながら2012年の紅白歌合戦でも歌われた名曲「くちびる」、2011年シングル「ずっと」カップリング「ぬけがら」の2曲が終わって再びMCタイムに入ります。

 ここで”男子!女子!そうでない人!”に始まる一連のノリ。ハイライトは60代の人が一人いて延々と会話していた場面、そして目の前の警備スタッフにまで話しかけていた場面でしょうか。60代の人は以前にもお見かけしたことあるそうでその時はいきものがかり、ゲスの極み乙女。などを見に行くと言っていたよう。随分若々しい方です。なぜか先日共演した聖恵ちゃんについて元気そうでしたとその場で報告するaiko。60代の方は最近ライブに行く回数少なくなりましたよと話しつつ周りにちょっとしたざわめきが。ちなみにその回数は週1回。当然ながらツッコミが入ります。そして警備スタッフとの会話、その方はホッケーをやっているそうです。ただそのスタッフさん、いきなりフラれた上におそらく先輩の目もあったのでしょう、ちょっと困っていた様子でした。基本ライブスタッフは警備に集中してステージを見るのは御法度、出演者と話すなんて考えられないこと。そんなスタッフに直接話しかける人は今まで見た限り、確実にaiko一人しかいません。そもそも”バンド!照明!警備さん!”という勢いでコールを振っていましたからね。ちなみに大阪は当然ながら?ノリは良い方で、東京だとまずこんな風にやってくれないのだとか。

 ライブ後半戦突入のアナウンスのもと、直近シングル「夢見る隙間」「あたしの向こう」をここで披露。楽曲単位で聴いても凄かったですが、生でも聴いても半端無く難しい「夢見る隙間」、よく歌えるものだなぁとあらためて感心。ちなみにこのシングルはライブ会場限定盤が発売されていました。今回は購入しませんでしたが。発売以来結構長いことオリコン50位前後に残っているのはおそらくこれが理由なんでしょうね。思えば「あたしの向こう」ライブ会場限定盤もなかなか凝った仕様でした。続く「未来を拾いに」も「夢見る隙間」カップリングで新しい曲。そして2010年アルバム『BABY』から「鏡」、オリジナルよりテンポをかなり速めたバンド色強いロックアレンジ。ここで同時にバンド紹介も行われました。珍しくマイクをオーディエンスに向けて全員合唱を促す演出、最後は紙テープ発射。金と銀のテープには直筆の”ラブライクロックvol7 ありがとう!!”の字とイラストが赤で印刷されていました。ちなみにテープは4mほどのものもあるそうです。歌い終わってからそれを受け取った前方の客とaikoでテープを伸ばしていました。それにしてもあまりの熱気でもう本当に見るからに汗だくのaiko。その顔で歌うアップを映すスクリーンがなかなかの良い仕事っぷりでした。正直あまりの暑さで大変そうな表情にも見えましたが、歌声とパフォーマンスにはほとんど影響はなさそうです。こういう所もまたプロで10年以上のキャリアを感じさせる場面だったように思いました。

 ライブ本編は次が最後の曲。淀川で行われる花火の話題になります。というわけで演奏されるのは名曲中の名曲かつ代表曲の「花火」。当時とは少し歌のリズムを変えていましたが、本物の花火と同様にこの曲の刹那さも永遠であることを再確認したところで本編終了、アンコールに入ります。

 アンコールで最初に演奏されたのは昨年のアルバム・リードナンバーの「明日の歌」。その後MC。昨年の大阪城ホール公演のDVD発売のお知らせがありました。あたかも舞台中央の小島ステージで、土台が回転している中で歌っていたように見せていた「恋のスーパーボール」のアコースティックステージが実は本人が回りながら歌うという内容だったというエピソードに驚きの声。せっかくなので今回ここで実演。確かに自ら回っていました。もっともここで「恋のスーパーボール」の演奏は本来ないアドリブ演出で、キーボード担当の佐藤達也氏が弾く仕草にaikoはちょっとばかりクレームを入れていましたが。ちなみにこの小島ステージ、業界用語では出べそと言うらしいです。随分長い出べそだなぁというツッコミも自分で入れていました。

 アンコールでは勿論衣装が変わっていますが、やはり時間がない中お色直しもしている模様。もっとも観客がコールでそれを指摘していたので本人顔を下に向けて恥ずかしそうにしていました。アンコールの声が鳴り響く中ドライヤーで一気に髪を乾かしていて、ちょっとばかり口紅も塗り直したらしいです。そんな感じでかなり長いMCになった後、次に演奏されたのは「染まる夢」。ラストは1stアルバム収録曲の「ジェット」。ライブでは大変に盛り上がる曲なんですが最後の最後でスカートが落ちそうになるハプニング。”安心してください、履いてます!”と曲中あらためて高らかに宣言していました。

 全ての曲が終わった後にバンドメンバーと一緒に挨拶、ラストは即興で歌う場面。ところが最後の最後がああだったのでそれを忘れてもらうために、かなり選曲に悩んでいます。「シーソーの海」「桃色」のリクエストがありました。メドレーとの声もありましたがこれは以前やった時に観客の反応が良くなかったそうで。でも「三国駅」「カブトムシ」「瞳」を1節メドレーで披露したところものすごく盛り上がっていました。というかこれは完全に嬉しすぎるサプライズだと思うのですが。というわけでピアノも使ってラストは即興でありがとうの気持ちを込めた演奏を歌います。いつも通りだとは思うのですが、やってることのクオリティは明らかに半端無く高いです。そして退場した後エンディングの映像が流れてFin.。これもまた結構な凝り具合でした。


 というわけで、Love Like Rockツアーは色々な意味でものすごく濃い内容のステージでした。15年近くトップを走っているので今更書くことではないと思うのですが、やはり凄まじいです。ステージは円熟味も増して歳相応の色気と若さが共存していますし、MCは完全に関西のおb…もといお姉さんという感じですし、オーディエンスのノリもトップクラスに良いですし。欠点がまるで見当たらないような内容でした。ライブハウスツアーはなかなか取れないという話ですがよく考えるとZeppのキャパは地方のホールとそんなには変わりないので、コアでロックなaikoを見たいという人にはよりお薦めしたいです。来年も出来れば見たいですし、出来ることなら彼女が50歳になり60歳になってもこんな調子でずっとライブをやってほしいとあらためて思います。1998年デビュー組の女性アーティストは宇多田ヒカル・浜崎あゆみ・椎名林檎・MISIA・くるりといった具合で凄い人が勢揃いしていますが、その中でも一番安定かつ安心して見られるアーティストなのではないでしょうか。

posted by Kersee at 18:00| Comment(0) | ワンマンライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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