2013年09月20日

2013.9.20「なんだこれくしょんツアー〜きゃりーぱみゅぱみゅの宇宙シアター〜」 in 神戸国際会館こくさいホール

 今年6月26日に発売された2ndアルバム『なんだこれくしょん』はレビューブログの方でも書きましたがそれはそれはもう素晴らしい作品でした。その初回限定盤に今回のライブツアーの先行予約の案内がありましたので大阪のオリックス劇場と神戸のこくさいホール、2公演に応募しましたが運良く両方とも当選して行くことが出来ました。当記事はステージからより近い席が神戸の方だったので(2階席、大阪は3階席での観覧でした)タイトルも神戸に合わせていますが大阪のオリックス劇場の内容も併記して書いていきます。ちなみにセットリストは2公演とも同様でした。

 なおツアーはまだ始まったばかりです。というわけでかなりのネタバレを含む記事になることをご理解ください。

なんだこれくしょん(初回限定盤) [CD+DVD, Limited Edition] / きゃりーぱみゅぱみゅ (CD - 2013)なんだこれくしょん(通常盤) / きゃりーぱみゅぱみゅ (CD - 2013)ぱみゅぱみゅレボリューション(通常盤) / きゃりーぱみゅぱみゅ (CD - 2012)

 今回のツアーは既に全公演SOLD OUTということでホール内は勿論満員。神戸では立ち見席も発売されていました。客層は見る限り本当に様々。子ども連れ・友達同士・カップル・独り身の中年の男性・コスプレをしている男女など色々な人がいました。男女比は若干女性が多い程度でほぼ半々でしょうか。あと子どもの数はこれまで足を運んだどのワンマンライブよりも多かったような気がします。コスプレをしている方々はやはり前の方・ファンクラブに入っていると思われる人が中心でしたね。

 というわけで開演5分ほど前に係員による本日のご案内。大阪1日目では「きゃりーぱみゅぱみゅ」と言う所で見事に噛んでいました。係員にとってもいわゆる難所にあたるのかもしれません。そして悪魔風の男性が開演を宣言するような形で幕が開きます。オープニングのBGMは「なんだこれくしょん」。セットは全体的に宇宙をイメージしたもので、中央に円形のオブジェみたいなものがあってその両側に階段が設けられているという内容。円形のオブジェは回転式で入退場も兼ねています。そこからきゃりーぱみゅぱみゅが登場、階段下ステージには宇宙ダンサーズと呼ばれている6人のダンサー。スポットに照らされてまずは「インベーダーインベーダー」から始まります。次の曲「くらくら」では羽根のような物を持ちながら踊ります。

 さりげなくきゃりーが退場した後に悪魔風の男性(大臣ということらしいです)とキューンという名前のかわいらしいゆるキャラ風のマスコットが登場。宇宙から地球を征服しにやってきたのだとかなんとか。今回はミュージカル風な演出を取り入れているということらしいです。この辺りは2回見てもなんだかよく分かりませんでしたが雰囲気としてはアリといったところでしょうか。きゃりーが再び登場した後「Super Scooter Happy」「Drinker」の2曲。「Super〜」ではキューンがスクーターのようなセットを持ちながら、「Drinker」は大臣が後ろで踊るという演出。この2曲ではダンサーは登場しませんでしたが次は再び出てきて例の問題曲「み」。なかなかに激しく、かつ楽しい振り付けでした。

 幕が降りて再び大臣とキューンが登場、あれこれ言ってますが基本は観客への煽りでした。その後「ぱみゅぱみゅレボリューション」の音楽に乗せて幕が再び上がり、衣装が変わったきゃりーが登場して「CANDY CANDY」を披露。続く「きゃりーANAN」では観客と一緒に踊るサビを踊るステージになりました。そしてMC。今回のツアーについてセットの話がまずは主でした。セットは今回初のホールツアーをやるにあたって子どもにも楽しめるようにということで、「そうだ、ミュージカルにしよう!」という案がキッカケになったそう。ちなみに本人元々ミュージカルは好きで劇団四季の『リトルマーメイド』なども最近見たそうです。どんなステージにすればみんなが楽しんでくれるのだろうかということを考えたということ。

 続いては「みんなのうた」。曲に合わせてぱんぱんぱぱぱんとみんなで手拍子。大阪では生まれて初めてステージに立つきゃりーキッズのダンスも一緒にここで披露されていました。そして「キミに100パーセント」。あらためて聴くと本当に良い曲だなぁとしみじみ。ここで前半終了ということでインターバル。6人のダンサーが中田ヤスタカが作った(と思われる)インストに合わせてそれぞれ踊るダンスステージ。両脇には曲に合わせて色々な映像が流れるビジョンがあるのですが、そこにダンサーの名前も記されていました。

 後半戦、3着目の衣装は光る衣装。最初の曲はその名の通り「ファッションモンスター」。そして2回目のMC。最初の青い衣装はゴミ袋で作った衣装、2つめの衣装は目とかを模様に入れたサイケな衣装であるという説明、そして夏にファンクラブのイベントで3回ぶどう狩りに行ったという話、あとなぜか大阪・神戸両日ともびっくりドンキーの話で盛り上がりました。ちなみに本人はびっくりドンキーのCMに出たいという願望があるそうです。神戸では11月に発表される新曲の話も少しありました。つい先日PV撮影が終わったところで大変にファンタジーな内容になっているということです。期待したいですね。

 さて次もちょっとした振り付け講座を交えて「にんじゃりばんばん」。ただここまで通してみるとダンサーはそれなりに激しい振り付けもあるんですがきゃりー本人は案外そんなに複雑な振り付けはないんですね。楽曲やビジュアルもさることながらそういう所も親しみやすさを感じさせる理由の一つなのかもしれない、と見ていて少し思いました。

 続いては夏フェスで2度やって大変シュールな光景を生み出してしまったという「のりことのりお」のパフォーマンス。曲中”のりこ””のりお”という所で手を挙げてほしいという話でしたが見渡す限り反応できていたのは半分くらいでしょうか。後半は大変に不規則なタイミングで出てくるから聴き込んでいてもなかなかといったところで。ちなみに本人も一度出てくるタイミングを間違えたらしいです。その次は「さいごのアイスクリーム」、こちらは至って普通に歌って踊るステージでした。そして「つけまつける」。まだ1年ちょっと前の曲なのに随分と懐かしい気持ちになってしまったのは私だけではないはず。サビの手を挙げて踊る振り付けは完全に浸透してましたね。

 再び大臣とキューンが繋いだ後に最後の衣装は白と銀を基調としたドレス。「Unite Unite」、そしてラストはアルバム同様「おとななこども」。このラスト2曲はちょっとだけ背伸びした部分を表現しているようなセクションと言えるのでしょうか。

 アンコールは本人のTwitterで現在使われてる写真と同様うさぎの髪飾りをつけて「PONPONPON」「ちゃんちゃかちゃんちゃん」。「ちゃんちゃかちゃんちゃん」ではラストはもちろん、という接頭詞をつけての曲紹介だったので多分この2曲は何十年経ってもアンコールの定番になるんだろうなぁと感じました。実際「ちゃんちゃかちゃんちゃん」の後味の良さはかなりのものがありましたからね。「つけまつける」などを流用した間奏部分ではそのままこの日出てきたキャラクターの挨拶にもなりましたし。


 というわけで初のホールツアーとは思えないほど充実した内容のライブになりました。繋ぎのミュージカル風演出の台本はもう少しかな、とも思いましたがセットはやはり作り込んでましたね。ビジョンの使い方も良かったですし、個人的にはMCなどで明るくなった時に両サイドに照明で今ツアーのロゴを作っていたのが高ポイントです。ただセットはやっぱり大がかりな会場になればなるほど映えるんじゃないかなぁ、とも感じました。来年1月には横浜アリーナ2DAYSが決定してますがこの調子だとおそらく来年後半〜再来年前半あたりの全国ツアーはアリーナクラスになるものと思われます。さすがに横浜に行く予定は今のところないですが次のツアーで大阪城ホールか神戸ワールド記念ホールを回ることになったら是非足を運びたいですね。

 MCなどの印象はやはりなんだかんだ言いつつも芯はしっかりしているという印象でした。神戸のアンコールでは「初めて見てもらう人に印象に残ってほしい、他の人よりも上のライブをやりたい」という言葉(裏憶えですが)に彼女の底知れない部分をあらためて垣間見ることが出来ました。中田ヤスタカプロデュースといえばPerfumeという偉大な存在がいますが『GAME』のアルバムがはや5年前。その時を思うと彼女もおそらく5年後、あるいは10年後も第一線で活躍していることはほぼ間違いないという確信に近い物を感じましたがどうでしょうか。いずれにしても今はピークでなくまだあくまでも通過点に過ぎないということは間違いないでしょう。むしろ序章に過ぎないのかもしれません。彼女がこれからどういう形で私たちを楽しませてくれるのか、来年以降もじっくり見守りたいと思います。
posted by Kersee at 19:00| Comment(0) | ワンマンライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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