2016年04月16日

2016.4.16 ベイビーレイズJAPAN LIVE TOUR 2016 -ROAD TO EMOTIONAL IDOROCK FES. w/大阪☆春夏秋冬 in 神戸VARIT.

 ベイビーレイズJAPANのワンマンを見に初めて神戸VARIT.に足を運んだのは昨年の5月のこと。TIFで初めてベビレを見たのは2013年ですが、昨年から飛躍的に彼女たちのステージを見る機会が増えています。2012年結成で、今年で5年目。デビュー当時からパフォーマンスと楽曲は高い評判を得ていましたが、今となっては少し懐かしくなりつつあります。
 今回の彼女たちのツアー、神戸は同日2回開催という形になりますが1回目のライブは大阪☆春夏秋冬との対バン形式になりました。平城遷都1300年祭で結成された万葉シャオニャンというグループが前身だそうで、そこからメンバーの入れ替え等あって現在の名前になったということらしいです。CDの発売は2014年「DAWN OF MY LIFETIME」の会場限定版が最初なんだとか。その名前が一気に知れ渡ったのが2015年のTOKYO IDOL FESTIVAL。私も評判を聞きつけて予定を変更して初めてステージを見ましたが、はっきり言って衝撃を受けました。いずれはまた違う形で見ておきたいと思いながらなかなか機会が巡って来なかったですが、今回見るには絶好のチャンス。足を運ぶ形になりました。ではどうぞ。

「ベイビーレイズJAPAN SUMMER LIVE 2015」(2015.09.12&09.13 at Zepp DiverCity) [Blu-ray] -
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「ハチハチ」LIVE!! (初回限定盤) (DVD付) - 大阪☆春夏秋冬
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 開演前、SEとして流れるのはSteady&Co.「春夏秋冬」、スピッツ「春の歌」、YUI「SUMMER SONG」、木村カエラ「Snowdome」といった具合。その理由はもう言わずもがな。ただ普段の大阪☆春夏秋冬のライブだとどうなのか、という点では少し気になるラインナップでした。
 まずは大阪☆春夏秋冬のステージ。「カメレオン少女」「DAWN OF MY LIFETIME」の2曲からスタート。メインボーカルMAINAの声量はTIFでも見た通りの物凄さ。これだけの声を出せるのは、腹筋の使い方とブレスの上手さがずば抜けていることに他ならないという感想をまず持ちました。構成としてはMAINAのボーカル+2人のコーラス+全7名のダンスパフォーマンス、といったところですがボーカルがこれなので、ダンスのキレもそれに触発されているかのような物凄さ。跳躍の高さ・手足のキレ・フォーメーション他これまた全てにおいて大変ダイナミック。プロフィールを見ると全員日本舞踊とヒップホップを経験していて、ダンス歴はこの若さで人生の半分以上を占めるという方もチラホラ。すなわち歌だけでなくダンスの時点で、完全なるプロフェッショナルの集団というわけです。サウンドは紛うことなきバンドサウンド。当然まだバックで音が流れるという段階ですが、生バンド演奏でのステージが実現した際には果たしてどうなるのか。ちょっと考えただけでも恐ろしいライブになることはすぐに想像できます。
 ロック調の盛り上げ系ナンバーも当然凄かったですが、更に凄かったのがバラードの「ロミオ」。アイドルというカテゴリで、ここまで聴かせるバラードを披露する例は滅多にありません。ものすごく芯のある歌声にレベルの高いダンスは、完全に日本だけでなく海外で成功する素地があると思い始めた中で歌われる「SHINE」は英語詞もチラホラ入る内容。MAINAのロングトーンは完全に鳥肌が立つレベルです。次の曲に至っては完全英語詞、どうやらJustin Beaverの「Baby」のカバーのようでした。
 「BABYCRAZY」「Let you fly」、そしてもう1曲新曲は会場を一気にヒートアップさせるロックナンバー。MAINAを中心とした盛り上げ方も実に上々。「Let you fly」ではヘドバン演出もあり。完全に神戸VARIT.をジャックしていて、彼女たち目当てでないベビレファン=虎ガーの心もガッチリ掴んでいました。
 MCは前半がほぼメンバーの自己紹介、後半は告知がメイン。まだ普段のMCがどうなのかは分からない感じでした。ダンサーだとやはりメガネをかけたANNAがまずは印象に残るでしょうか。MAINAのちょっとした親近感はいきものがかりの吉岡聖恵を思い出させる部分がありました。ベビレは憧れの存在と語っていましたが、確かにそこから影響を受けていると思わせる場面もいくつか。ただ活動2年目の頃のベビレと今の彼女たちを比較すると、後者の方が間違いなく凄いステージを見せています。告知によると8月になんばHatchとZepp Tokyo、かなり広いライブハウスでのワンマンツアーが予定されているようです。おそらくなんばHatchには足を運ぶ形になりそうです。というより彼女たちのライブの凄さが一般にも伝わるとチケットがすぐに取れなくなることは容易に想像できます。お世辞抜きで、3年前のサマソニ大阪で見たBABYMETALを思い出しました。ベビメタのその後の活躍・実績はもう既に周知の通り。アイドルイベントだけでなく、例えばサマソニ大阪のOpening Act出演があればそれだけで動員力も大幅にアップしそうな気がしますが、どうでしょうか。

Early Season - 大阪☆春夏秋冬
Early Season - 大阪☆春夏秋冬

 メインのベイビーレイズJAPAN、まずは「JUMP」「虎虎タイガー!!」「走れ、走れ」でスタート。先ほどのステージがあまりの凄さだったので、果たしてどうなるかと思った部分もありましたが心配する必要はありませんでした。何度も見ているからそう感じただけかもしれませんが、経験に培われた自信がこちらにもしっかり伝わっていました。そしてこの3曲を一気に聴いてあらためて感じたのは楽曲の良さ。これに関して言うと大阪☆春夏秋冬・しゅかしゅんはまだまだベビレの足下にも及ばないといったところでしょうか。ただ3曲披露後のMCはしゅかしゅん大絶賛モード。そのうち”大阪☆春夏秋冬WORLD”に改名するんじゃないか、”WORLD☆春夏秋冬?”とまで言わせてしまうほど。色気に関しては自分たちがいかにそれがないかというトークも。彼女たちの年齢は4人にとって全員が年下、りおトンより年下も1人いるとのこと。ホームページで見た日本舞踊・ヒップホップ他のダンス歴には完全に舌を巻いていました。
 MC後ここで5月25日に発売される新曲「閃光Believer」を披露。ベビレらしいロック精神と熱さが完璧に備わっている内容で、ちょうど九州の現状のこともあってか聴いていて涙が出てきそうになる楽曲でした。間違いなく今年の中でも上位に入る名曲になりそうです。その後に演奏されるのは「恋はパニック」、これも名曲。でんちゃんのセリフがあまりにもかわいい「Baby Kiss」に愛夏ちゃんのソロパートが光る「スーパーノヴァ」。ここまで7曲、確かにグループのポテンシャルはしゅかしゅんの方が凄いかもしれませんが、楽曲や振付のバリエーション・魅せ方はやはりこちらの方がまだまだ上という印象を持つことが出来ました。ただそれは両者ともとんでもないレベルでのせめぎ合いであることは特筆すべき点であること、言うまでもないのですが。
 リコピンの丁寧なレクチャーのもと「充電満タン〜サタデーナイト」。滋賀出身ということもあるのですが、今日は彼女が本当に関西弁でよく喋る日でした。しゅかしゅんについて語る時が若干お姉さんを通り越していた年齢になっていたのはご愛嬌。「ぶっちゃけRock'n はっちゃけRoll」「Pondaring」「S.O.K.」、そして「Dreamer」。「Dreamer」は今年1月のシングル「走れ、走れ」のカップリング曲ですが、こういう状況だからこそ本当に心に刺さる歌詞。会場を飛び越えて、それこそ九州にこの思いが届けと言わんばかり。ありふれた言葉だからこそ余計に説得力がある内容、これも今後しばらくはライブで歌い続けられることになりそうな雰囲気でした。

【早期購入特典あり】閃光Believer(初回限定盤A+初回限定盤B+通常盤3枚セッ ト)(DVD付)(オフショット生写真セット(L判3枚組)付) - ベイビーレイズJAPAN
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 2組のステージが終わって全員集合。それぞれの持ち歌をコラボします。大阪☆春夏秋冬は「C'mon!」、ベイビーレイズJAPANは「夜明けBrand New Days」。両者とも単体で必ず神ステージになる鉄板曲。これが2組一緒のコラボになると当然ながら迫力も倍になります。MAINAと愛夏はイベントで中森明菜の「少女A」をコラボして以来の仲の良さ。ただ確固たる発声に裏付けられたエモーショナルなボーカルは両者共通。振付のダイナミックさもこれまた両者とも共通。今後この2組が共演する可能性、決して低くはないかもしれませんがそれでもステージは舞台・客席ともにとんでもない内容で、そのまま心臓が止まってしまいそうなほどの興奮を憶えました。”夢のコラボ”というのを通り越した”伝説のコラボ””歴史的コラボ”、そう言っても過言ではなかったです。どこかで機会があったら、そのまま映像化か音源化して欲しい内容でした。


 ベイビーレイズJAPANと大阪☆春夏秋冬、2組の凄さが余すことなく伝わった完璧な対バンライブでした。ベビレには日本を、そしてしゅかしゅんには世界を任せたいとそのまま思わせてしまうほど。そしてこの共演は、年を経るごとに大きな意味を持つことになるのではという期待も抱かせる内容でした。ベビレは活動5年目、あまちゃんで注目されたのがもう3年前になりましたがまだまだ伸びがありそうです。神戸VARIT.単位だともう当たり前のように満員になりますね。一方の大阪☆春夏秋冬、当然今回は主催がベビレなので客層は虎ガーメインですが盛り上がりを見ると、そのまま鞍替えまではいかなくとも兼任するファンは多く出るのではないでしょうか。8月の東阪ライブはこれまでになく大きな会場になりますが、そこでどれだけ動員出来るかで来年以降の活動が決まると思います。ただその直前にまたTIFがあるので、少なくともZepp Tokyoは埋まるんじゃないかという予測は個人的にしていますが。
 2組共通して個人的に思うのは、今後アイドルファンだけでなくそれ以外にも更にアピールして欲しいということでしょうか。例えば大阪☆春夏秋冬だとサマソニ大阪やイナズマといった関西のフェスのOpening Actでまずは名前を売って欲しいですし、ベビレも生演奏バンドを従えて何らかのフェスにもっと出演して欲しいです。アイドルでもBABYMETALはそれこそサマソニ以前サマソニ以後というくらいですし、ももいろクローバーZやでんぱ組.incも各フェスに積極的に出演して今の地位を築き上げたという実績があります。ベビレの楽曲は特にロックとの親和性が非常に強く、実際楽曲提供の顔触れもロックバンド系が多くを占めています。個人的にはそれが目標としている武道館満員、ひいては紅白への一番の近道になると思うのですが、どうでしょうか。
 大阪☆春夏秋冬に関して言うと、今はまだインディーズで地方のローカルアイドルという段階です。ただこのペースでいくと来年の今頃はメジャーレーベルと契約して、活動が東京に移ることが容易に予測できます。MAINAの歌唱力、そしてメンバーのダンスのポテンシャル。業界がこれを無視するはずがありません。楽曲に関してはまだまだこれからという段階ですが、ロックを素地として少しずつ幅を広げようという意図は十分に読み取ることも出来ます。生バンドであのパフォーマンスは、それこそベビレのメンバーが言ったように世界での活躍を感じさせる内容です。BABYMETALの次に海外で実績を残せるのは彼女たちかもしれないというくらいです。あのエモーショナルなステージは言語の壁を感じさせません。ですのでまずは一人でも多くの方、特にロックファンに大阪☆春夏秋冬のステージを見て欲しいです。この路線で攻めるアイドルははっきり言ってステージの質はいずれも非常に高く、他にも凄いグループが多々いるのですがその中でもモノが違うというレベルです。下の動画を見て興味を持った人は、是非足を運んでいただければと思うのですがいかがでしょうか。





posted by Kersee at 13:30| Comment(0) | ワンマンライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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