
D'AZUR(初回生産限定盤A)(Blu-ray Disc付) - 藍井エイル
日本武道館公演を満員のオーディエンスで埋めた藍井エイルにとって、神戸VARIT.は当然ながら大変小さいハコになります。武道館が1万近くなのに対して、神戸VARIT.のキャパは300ほど。ですので客席エリアは完全に詰め詰めの満員状況。ただ女性限定エリアは10人ほどのキャパがようやく埋まった感じで、客層はいつも以上に濃いといった印象でした。おそらくファンクラブ会員でないと今日はほぼ入れなかったのではないかと推測できるわけですが…。ですのでこれまで行った時以上にステージ近くで見る形になりました(上手側女性限定エリア横、前から5列目辺りでしょうか)。
アルバム同様「awakening」の音が流れて、早速演奏されるのは「IGNITE」、続いて「HaNaZaKaRi」。会場が会場ですので、もう最初から熱気が凄いことになっています。青く光るサイリウムに体中に光る汗、もうこれは最初から最後までずっと同様といったところ。挨拶を経て演奏されるのはアルバム『D'AZUR』から「JUMP!!!」。もちろんジャンプを促すライブ運びで、オーディエンスもそれに乗って跳びます。続いてこれもアップテンポの「ゆらり」、盛り上げた所で今度は聴かせるバラード「騙された羊」。「ゆらり」はアルバム曲、「HaNaZaKaRi」「騙された羊」は昨年11月発売シングルのカップリングで、新しい曲が続きます。
一呼吸置いて「幻影」で再び会場はヒートアップ。ややダークな曲調は迫力タップリで、高い歌唱力をふんだんに見せていました。『AUBE』収録の「近未来交響曲」を経て激しい演奏の「Quit」は3曲連続でフロントエリアがヘドバン状態。物騒な雰囲気の「Quit」に続いたのは「GENESIS」、イントロの音で心が浄化されたといった趣。シングル「ツナガルオモイ」カップリング曲の「Gladius」を歌い終わりステージからはけるエイル、激しいバンドの演奏で繋いだ後に再登場したミニアルバム『Prayer』収録の「Under The Mask」は真っ黒な衣装で。直後の「シューゲイザー」を含めると7曲連続、見事な流れでした。
激しく盛り上がるステージがずっと続いていましたが、MCを挟んで続く2曲は「ずっとそばで」「青の世界」といったバラード。彼女の歌唱力の素晴らしさが響き渡っていました。もっとも当の自分はスピーカーに近すぎる立ち位置ということもあって、ちょっと耳の内部が響いた状況でしたが。これだけ狭い空間でとんでもない熱気がこもるとやはり音が多少犠牲になっていた印象が否めなかったので、次にこの2曲を聴く時はもう少し広い会場で楽しみたいかな、と思ったところではあります。
続いては新曲「アクセンティア」。今回のツアーが始まった3月に発表された新曲ですが、いつの間にか2ヶ月経ちゴールデンウィークも終わろうとしている状況。感慨深いものを感じるとともに、タイアップになっているゲーム『デジモンワールド-next 0rder-』について語り宣伝する姿はまるでメーカーの社員のようでしたが。PVでバスケットボール選手・五十嵐圭と共演した時のエピソードも語っていました。本人相当緊張していたらしいです。ステージは大きな旗を振りながらの歌唱。大きな盛り上がりを見せて更に続くは定番曲「ツナガルオモイ」、歌い出しにアカペラのサビを入れる構成。そして「Bright Future」もコールを入れることで定番になりました。”♪ウォーウォーウォーウォー、ウォーウォーウォーウォー、ウォーウォーウォーウォーウォーウォーウォー”と歌ってもらう場面、男性のみや女性のみだけでなく犬や猫が好きな人、初めて彼女のライブに行く人など半分アンケートの手段になっていたようでした。それに合いの手を入れるエイルもなかなか面白く、今後も定番として何年もずっと歌うことになりそうな勢いでしたが。名曲「シリウス」「ラピスラズリ」、そして「シンシアの光」で本編終了。”エイエイルー!”というアンコールの声が会場中に響き渡ります。
それに応えて登場、演奏されたのは「春〜spring〜」。シングル「アクセンティア」のカップリングに収録されたHysteric Blueのカバーですが、果たしてカバーと言って良いものなのでしょうか。その理由は何と言っても以前からバックバンドでドラムを務めている方にあります。楠瀬タクヤ、元Hysteric Blueのメンバーでありこの曲を作詞作曲した人。というわけでバンドメンバー紹介にあたって語りまくります。17歳の時に世界史の授業中に作られた楽曲だそうで、この場を借りて先生に感謝。あとこの曲のおかげでずっと生活できていますという宣言も高らかにしていました。アレンジは17年前と大きく変わらずキーも同じで忠実ですが、最初の入りにタメを作っていた部分が大きな違いなのかなとも感じました。あとは今回からギターのサポートに加わった篤志、そしてベースの”ローリン”黒須克彦、ギターの”ヒロキング”新井弘毅、キーボード&バンマスの重永亮介というお馴染みの面々。篤志さんから見たエイルスタッフは大変に熱い方々の集まりということで。実際ライブを見てもそれはおおいに伝わる部分でありますが。あとはご当地企画として地方ローカルCMを歌うというのが発動。神戸で選曲されたのは「ホテルニューあわじ」でした。メロディーの節は北海道出身の彼女より、やはり地元関西出身のタクヤ氏の方が正確でしたが。むしろ例のメロディーの前の語りを楽しんでいた模様でした。
アンコール、残りは久々の披露「SAILING」、そしてまだここまで残っていた超定番曲「INNOCENCE」。もちろん「INNOCENCE」はラストということで、オーディエンスもほぼ全員大合唱といった形でした。その後写真を2枚撮り、肉声での挨拶と”エイエイルー”三本締めで無事終了。神戸はライブ慣れしている人の集まり、これまでのツアー以上に盛り上がった、また神戸でライブしたいというのが話の大筋でした。
というわけで相変わらず濃い内容のライブでした。もうワンマンを見るのも5回目なのでそこまで新鮮に感じる部分はないのですが、バンド演奏は明らかにパワーアップしていますね。特に「幻影」「Quit」といった新しい曲はこれまでの楽曲以上に迫力を感じました。これは歌い手・藍井エイルに関しても同様。ただツアー終盤・おそらく普段より熱い空間ということもあって後半の声は本調子でなかったかなという印象もありました。この辺りは昨年のワンマンでも感じた部分でもありますが、今後のことを考えると少しずつ難しい部分になっていく可能性もありそうです。
狭い空間にギュギュッと凝縮された今回のライブ、勿論盛り上がりはこれまで以上に最高潮でした。大箱でないライブハウスならではの雰囲気は十二分に味わえて大変楽しかったですが、個人的にはそろそろホールツアーで行きたいかなという気持ちもあります。神戸でまた開催されるとしたら、やっぱり音が優れている神戸国際会館こくさいホールで見たいですね。ファンクラブイベントならともかく、今の彼女にはやっぱりキャパが小さすぎるというのが正直なところでした。
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